AHA (assisted hatching):人工介助孵化
胚のハッチングを補助する為、透明帯を一部切開したり、全て外したりしたりする技術。ニードルなどを使う機械的方法と酸性タイロードやプロテアーゼなどの化学的方法が行われている。
AI (artificial insemination):人工授精
精子を人工的に子宮内に挿入する治療。
AID (artificial insemination with donor's semen):非配偶者間人工授精
夫以外の提供精子を人工的に子宮内に挿入する治療。
AIH (artificial insemination with husband's semen):配偶者間人工授精
夫の精子を人工的に子宮内に挿入する治療。
ART (assisted reproductive technology):生殖補助技術
卵や精子を操作して、生殖を補助する技術の総称。
array-CGH (comparative genomic hybridization):アレイを用いた比較ゲノム・ハイブリダイゼーション
検査サンプルと正常なDNAを競合的に検査して両者のDNAの量差から異常を判定する手法。
CASA (computer assisted semen analysis):コンピューター精子自動分析検査
コンピューターを使用して、精子濃度や運動率などの各種パラメーターを自動で分析すること。装置自体を直接CASAと呼ぶことが多い。
c-IVF (conventional in-vitro fertilization):通常の体外受精
体外で媒精して受精させること。「体外受精(IVF)」という総称と区別するために、上記の表現で区別していることがある。
CLCG (centrally located cytoplasmic granulation):
COCs (cumulus cells - oocyte complexes):卵丘細胞?卵子複合体
卵丘細胞に包まれた卵子の塊の呼び名。
COH (controlled ovarian hyperstimulation):調節卵巣刺激
ホルモン製剤等を用いて、調節しながら卵巣を刺激すること。
DMSO (dimethyl sulfoxide):
卵や胚の凍結保護物質として良く使われている。
E2 (estradiol):エストラジオール(卵胞ホルモン)
EB (embryo biopsy):胚生検
2?16cell等のステージの胚の割球を一部採取すること。多くは、個々の胚の遺伝的な情報を調べる為に行われる。
ET (embryo transfer):胚移植
胚を移植すること。
FHB (fetal heart beat):胎児心拍
FISH (fluorescence in situ hybridization):
蛍光色素を特定の塩基配列に結合させて光らせる技術。
GIFT (gamete intra-fallopian transfer):配偶子卵管内移植法
卵と精子を卵管内に移植する方法。卵と精子を卵管内で受精させるので、自然な状態に近い環境といえる。
SSC (spermatogonial stem celll):精原幹細胞
精子のもととなる精原細胞の幹細胞。この幹細胞が自己増殖と分化のバランスを保ちながら、生涯を通じて精子の供給源として機能する。
GS cell (germ line stem cell):培養精原幹細胞
SSC(精原幹細胞)をin-vitroで培養した細胞。ディッシュ内で増殖させたGS細胞を、精細管のなかに移植すると精子になることがマウスでは証明されている。
HOST (hypoosmotic swelling test):低浸透圧膨化テスト
浸透圧の低い液に精子を導入して、精子細胞膜の生存を確認するテスト。
HFF (human follicle fluid):ヒト卵胞液(ヒト卵胞液組成培養液)
ヒト卵胞液のことであるが、ヒト卵胞液組成をもとに開発されたアミノ酸を含む培養液が国産されている。→HFF99培養液
HTF (human tubal fluid):ヒト卵管液(ヒト卵管液組成培養液)
ヒト卵管液のことであるが、一般には流通しているヒト卵管液組成をもとに開発された培養液のことを呼んでいる。市販HTFにはアミノ酸は含まれていない。
ICSI (intracytoplasmic sperm injection):卵細胞質内精子注入法
臨床応用されたART技術で、もっとも画期的といわざる得ない技術。細いガラスピペットを使用して、精子を直接卵細胞質に注入することにより、運動性の欠如や濃度不足などで自ら受精できない精子でも、受精させることが可能になった。
IMSI (intracytoplasmic morphologically selected sperm injection):
精子細胞質形態を強拡大観察して良好精子を選別し、卵細胞質内に顕微注入すること。別名High Magnification ICSIとも言われている。
iPS (induced pluripotent stem) cells:誘導多能性幹細胞
体細胞(主に線維芽細胞)へ数種類の遺伝子(転写因子)を導入することにより、ES細胞(胚性幹細胞)に似た分化多能性(pluripotency)を持たせた細胞のこと。
IUI (intrauterine insemination):子宮内人工授精
IVC (in-vitro culture):体外培養
体外で細胞を培養することの総称。特に受精後の胚を培養することを呼ぶことが多い。
IVF (in-vitro fertilization):体外受精
体外で受精させることの総称。一般的には、体外で媒精して受精させることを指していて、c-IVF (conventional IVF)と表現している場合も多い。
IVF-ET (in-vitro fertilization and embryo transfer):体外受精-胚移植
体外受精させて得た胚を移植すること。
LH (luteinizing hormone):黄体化ホルモン
M I (metaphase I):第1減数分裂中期
卵核胞が確認できず、第1極体の放出していない卵はこの時期。
M II (metaphase II):第2減数分裂中期
第1極体が放出した卵はこの時期。
MESA (microsurgical epididymal sperm aspiration):顕微鏡下手術による精巣上体精子吸引法
射出精液に精子が存在しなくても、精巣上体に精子が存在する場合は手術により精子を回収することができる。
MZT(monozygotic twin):一卵性双胎
NOA (non obstructive azoospermia):非閉塞性無精子症
輸精管が詰まっていないのに射出精液に精子が認められない症例。TESEで沢山の精子を得ることは比較的難しい。
OA (obstructive azoospermia):閉塞性無精子症
輸精管が詰まっていて射出精液に精子が認められない症例。TESEで沢山の精子を得ることは容易なことが多い。
OHSS (ovarian hyperstimulation syndrome):卵巣過剰刺激症候群
P (progesterone):プロゲステロン(黄体ホルモン)
PB (polar body):極体
PCO(polysystic ovary): 多嚢胞性卵巣
PGD (preimplantation genetic diagnosis):着床前 (遺伝子) 診断 ← (現在は、PGT-M、PGT-SRに変更)
PGS (preimplantation genetic screening):着床前スクリーニング ← (現在は、PGT-Aに変更)
PGT-A (preimplantation genetic testing for aneuploidy):着床前染色体数検査
胚の細胞を一部取り出して、染色体数の異常を調べてから、胚を子宮に戻す技術。
PGT-M (preimplantation genetic testing for monogenic/single gene defects):着床前単一遺伝子検査
胚の細胞を一部取り出して、単一遺伝子の異常を調べてから、胚を子宮に戻す技術。
PGT-SR (preimplantation genetic testing for structural rearrangement):着床前染色体構造異常検査
胚の細胞を一部取り出して、染色体構造異常を調べてから、胚を子宮に戻す技術。
PICSI :
成熟した精子は、ヒアルロン酸への結合能を有するが、PICSIではこの性質を利用し、ヒアルロン酸を含んだプレートに精子を入れ、ヒアロン酸と結合した精子を選択する方法。
PZD (partial zona dissection):透明帯部分切開法
アシストハッチングの方法1つ。透明帯の一部分を部分的に切開する。
sERC (smooth endoplasmic reticulum cluster):滑面小胞体凝集
SERa(smooth endoplasmic reticulum aggregates):滑面小胞体凝集
卵子細胞質に観察される辺縁がやや不明瞭な球形物質。いわゆる空胞とは別のもの。電顕観察により滑面小胞体の集まりだと考えられている。受精後前核期には消失する。
SET (single embryo transfer):単一胚移植
胚を1個だけ子宮に移植すること。一番良好な胚1個を選別して移植することを、e-SET ( elective SET):選択的単一胚移植 とも呼ばれている。
SEET (Stimulation Endometrium Embryo Transfer):
胚を培養していた培養液を凍結保存しておき、胚盤胞移植の2-3日前に培養液を子宮内に注入して刺激することで、妊娠率を高めようとする試みがなされている。
SUZI (subzonal insemination):囲卵腔精子注入法
卵子の囲卵腔内に数個の精子を注入する技術。ICSIの登場からはほとんど行われていない。
TESE (testicular sperm extraction):
射出精液に精子が存在しなくても、精巣に精子が存在する場合は手術により精子を回収することができる。
ZIFT (zygote intra-fallopian transfer):接合子卵管内移植法
卵と精子を体外で受精させた後、卵管内に移植する方法。GIFTと同様自然な状態に近い環境といえる。
ZP (zona pellucida):透明帯
ZT (zona thinning):透明帯菲薄化法
アシストハッチングの方法1つ。透明帯の一部分または全周に渡って薄くする方法。