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扶桑薬品製品紹介 HFF99培養液

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胚培養用培養液
HFF99培養液

  

【開発の経緯】

本製品は、アクロビーズの開発に携わっていただいた大阪大学産科婦人科学教室のご協力のもと、ヒト卵胞液組成を基に成分を検討し、開発したものであり、初期胚の発生に必要なアミノ酸を含有した培養液であります。
通常、卵子は卵胞液中で成熟し、排卵後、卵胞液と共に卵管に採り込まれ、そこで受精し、胚として成熟していきます。すなわち、卵子の成熟および受精におい ては卵胞液の組成が重要な役割を占めていることに着目し、初期胚までの成熟に使用する目的で卵胞液組成を基に培養液の開発を目指しました。その途上、培養 液中で胚発生に悪影響を及ぼすアンモニアの発生が認められましたので、この発生源であるグルタミンを除いた処方の培養液の開発に成功いたしました。グルタ ミン以外の20種のアミノ酸を含有する本培養液でのマウス胚の発生においては従来品と比較して良好な成績を得ており、さらに大動物(サル)胚の発生に異常がないことの確認なども実施し、これらのデータをもって胚培養のための研究用試薬として発売する運びとなった物であります。

【特徴】

  • ヒト卵胞液の成分に類似した組成を有し、特に生理的な濃度のアミノ酸を含有することを特徴とした培養液です。
  • 国内生産で、長期安定型(製造後1年間)の培養液です。
  • 細胞毒であるアンモニアを発生しません。
  • 硫酸ゲンタマイシンを添加しています。
  • 高い受精率が得られています1)
  • 良好な胚発育が得られています1)
  • マウスを用いた検討で胚盤胞への発生が優れており、未成熟卵子の発育テストでも良好な成績が得られています2)
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【使用方法】

  1. 本品にはアルブミンなどの蛋白源が含まれておりませんので、ご使用の際は10%(v/v)血清を添加するなど、0.5%程度のアルブミン濃度になるようアルブミン成分を加えて下さい。

  2. 炭酸ガスインキュベーターで5~6%炭酸ガス濃度環境下で十分平衡化させた後、ご使用下さい。

【規格】

  • 性状:淡黄桃色 ~ 淡桃色澄明
  • pH:7.2~7.6
  • 浸透圧:275~295mOsm/kg
  • 無菌試験(日本薬局方):微生物の増殖を認めない
  • エンドトキシン:0.01EU/mL未満
  • マウス胚培養試験:胚盤胞への発生率 80%以上(1細胞, 4日間培養後)

 

【使用上の注意】

  1. クリーンベンチなど無菌操作が可能な場所で、無菌操作によりご使用下さい。

  2. 本品は空気に触れますとpHが上昇しますので、5%炭酸ガスインキュベーター内でご使用下さい。また、pHの上昇により沈殿が析出することがあります。開封後は速やかにご使用ください。

  3. 汚染の原因になりますので、開封後の繰り返しの使用はなるべく避けてください。

  4. 本品は淡黄桃色~淡桃色の澄明な液です。濁りなどの異常が認められた場合は使用しないで下さい。

  5. 本品は研究用試薬です。ヒト又は動物の治療や診断には使用しないで下さい。

【保存方法】

2~8℃冷蔵保存

【有効期限】

製造後1年間

 


 

「参考文献」

1) 平井香里、宇津宮隆史、荒木康久:新しく開発された培養液HFF99のヒト体外受精への臨床応用. 日本不妊学会誌. 48(1,2): 17-22, 2003

2) Ohashi K, Nakazawa T, Kawamoto A, Shimoya K, Azuma C, Murata Y : Mouse oocyte maturation and blastocyst culture in vitro in medium adjusted to human follicular fluid composition. J Mamm Ova Res. 17: 42-50, 2000